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@14  王の剣と将軍の刃

Author: 米糠
last update Last Updated: 2026-01-17 19:30:54

 @ 王の剣と将軍の刃

 セリスの手に握られた剣は、淡い光を帯びていた。まるで彼女の決意に呼応するかのように。

 ヴァルドリッヒ・カインツは、その光をじっと見つめた後、低く笑った。

「なるほど……王家の剣か。エルセリアの血を引く者として、相応しい武器を手にしたというわけだ」

 そして、一歩前に出る。

「だが——それが貴様の生死を分けるほどの力を持つとは限らん」

 彼の足元の土がわずかに沈む。

 その刹那——ヴァルドリッヒの姿が消えた。

「——ッ!?」

 セリスの目には、彼の動きがまるで見えなかった。

「セリス!」

 ライルが叫ぶと同時に、ヴァルドリッヒの刃が迫る——

 だが、その時、セリスの剣が自ら動くように輝いた。

 ガキィン!!

 火花を散らして、ヴァルドリッヒの剣が弾かれる。

「ほう……?」

 ヴァルドリッヒが微かに目を細めた。

 セリス自身も驚いていた。まるで剣が導くように、彼女の腕が動いたのだ。

「これは……」

 頭の中に、誰かの記憶が流れ込んでくる。

 ——王の剣を握る者に伝えられる、過去の剣技。

 それは、かつてエルセリア王国の騎士たちが磨き上げた剣の記憶。

「セリス……お前ならできる」

 遠い記憶の中、王の騎士が微笑む。

「剣はただの武器ではない。お前の意志が、その刃を導くのだ」

 ——そうだ、私はもう逃げる者じゃない。

 セリスは深く息を吸い込むと、王の剣をしっかりと握った。

「……行くよ!」

 今度は、セリスの方から踏み込む。

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